このタイトルと似たようなテレビ番組があるようだが、

それとは内容が違う。

いまから二百年ほど前の日本。
いわば「江戸時代のシャンソン」とも呼ぶべき一群の歌曲があった。
その名を「清楽」(しんがく)。
明治以降は「明清楽(みんしんがく)」などとも呼ぶ。

江戸時代から明治にかけては、日本で、ずいぶん流行した。
先日のNHKの大河ドラマ「篤姫」でも、坂本龍馬が暗殺された夜、「おりょう」が月琴で清楽曲「十二紅」を弾くシーンが出てた。
http://www.geocities.jp/cato1963/singaku-05.html#ryouma

で、明清の歌のなかには、けっこう泣ける曲もある。

もっとも音楽ってのは、感性ですから。
私が泣けても、他の人は泣けないどころか笑っちゃうかもしれない。

で、先日もこのブログで書いたけど、この前、広島に出張した。
新幹線で片道四時間も乗るので、その時間を利用して、ノートパソコンで、「広島出張記念」に、清楽の曲を何曲か、MIDIファイルにした。

そのうちの一つが「哈哈調」(ははちょう)。
楽譜と音源は
http://www.geocities.jp/cato1963/singaku-17.html
に載せてある。
日本語訳の歌詞を
http://www.geocities.jp/cato1963/singaku-17.html#05
てあるので、ひまな人は、歌ってみてください。

この歌自体は、暗い歌じゃない。
少女の恋を、ユーモラスに歌った歌である。
でも、私はなぜか、この歌にペーソスを感じる。
この歌を歌ってた人は、みんな死んじゃって、この世にいないんだな。
人はみな、子孫を残すために、この歌に歌われてるようなおバカな人生のエネルギーの浪費をしてきたんだな。
そう思うと、だんだん泣けてくる。

来年の明治大学の授業の教材で、使ってみようかな。