20世紀末の日本のアニメ作品『南海奇皇』(ネオランガ)。
当時はあまりヒットしなかった作品だが、今見ると、SFなのに日本の右傾化を予言したような不気味な作品で、妙なリアリティがある。
例えば、第42話の巨大ロボット「イブキカミ」(悪役)が、しんしんと振る雪の中で、自衛隊を前に演説するセリフは、以下のとおり。
(引用開始)
日本人よ
目を覚ませ
敗戦より54年
我々の偽りの民主主義は完全に行き詰まった
自由の名のもとに人々は欲望をむさぼり
平等とは名ばかり
真の目的に生きる者たちを
異端として排斥する免罪符となりはてた
結果、この国は
生きる目的を見いだせぬ、地上の地獄となりはてたのだ
私はそんな日本の、日本人の心を救いたい
なぜなら私は
神をなくしたこの国に遣わされたまことの神
イブキカミだからだ
(引用、終わり)
三島由紀夫が死の直前に市ヶ谷でぶった「演説」は自衛官に無視されたが、イブキカミの演説は自衛官の心をつかむ(写真)。

新世紀エヴァンゲリオンと、もののけ姫と、レインボーマンを足して3で割ったような、妙なアニメだ。
でも、こういうの、嫌いじゃない(^^;;
↓イブキカミの演説は、以下のYouTube ビデオの7分48秒目から
コメント