大学の授業で、「見立て絵」や「本地垂迹」の根底にある日本人の哲学を解説した。
   武田信玄との戦いに負け、愕然とする徳川家康を描いた「しかみ像」。
 なぜか、弥勒菩薩半跏思惟像に似せて描かれている。
 ここに、日本人の暗黙知的な生命観がある。
 この伝統的生命観から、時には「本地垂迹説」という発想が生まれ、時には「見立て絵」という芸術ジャンルが生まれた。

 戦場で地獄を見た瞬間の家康。
「煩悩即菩提、生死即涅槃」という、日本人の先祖の声が聞こえてくるようだ。

イメージ 1

 と、ここまでで解説をやめておけば、今日の授業はうまく終わったのだが・・・・・

 つい勢いで、
中国古典「三国志」の関羽、
歌舞伎十八番の関羽、
関羽ガンダム、
漫画「一騎当千」の関羽雲長、
 など「日本文化における関羽の輪廻」まで解説してしまった。

 日本人学生はニヤニヤ。留学生は愕然 (^^;;

イメージ 3イメージ 4


イメージ 2