最近、ツイッター等を見ると、「ブレワイ」のカッシ―ワが弾いている楽器は何か?」「アコーディオンか?」「バンドネオンだろ?」というような疑問を、よく見かけます。ここで、記事にまとめておきます。
Q 「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」で、カッシ―ワが弾く楽器は、アコーディオンか、バンドネオンか、コンサーティーナ(concertina)か?
A 絵的には、コンサーティーナである。音的には、アコーディオンと思われる。
アコーディオンは左右非対称
左右対称ならコンサーティーナ
コンサーティーナとバンドネオンの形は、まんなかの蛇腹をはさんで左右対称です。
アコーディオンは、左右対称ではありません。またアコーディオンは、右手側の筐体(きょうたい。器械がつまった箱のこと)をバンドで体に固定します。
カッシーワさんの楽器は・・・・・・左右対称であり、楽器を体に固定するバンドも使っていません!!!
ゆえに、カッシーワさんの楽器は、アコーディオンではありません。
アングロ・コンサーティーナで、カッシ―ワのテーマをカバーした例。これは、カッシーワが弾くコンサーティーナより二回り小型のタイプのコンサーティーナです。
すみません、この動画で立ち弾きしているのは、私です(^^;;
私はアマチュアの愛好家にすぎませんが、そんな私でも、このサイズのコンサーティーナは小さくて軽いので、肩ひもなどを使わず、両手で楽器を持つだけで立ち弾きもできます。
バンドネオンは座奏が基本
立奏できるのはコンサーティーナ
以下に、カッシーワ師匠が弾く楽器がコンサーティーナであると推定する理由を書きます。

(1)バンドネオンは普通、立ち弾きはしません。肩ひももつけずに立ち弾きできるのは、コンサーティーナです。
(2)手のひらと楽器の大きさの比率や、手のひらを入れるベルトの幅を見ると、この楽器のプロポーションはコンサーティーナです。バンドネオンなら、手のひらにくらべて、楽器の本体はずっと大きく、また手のベルトの幅も細いはずです。
描かれているボタン鍵盤の数も、作画上の都合があるにせよ、バンドネオンにしては少なすぎる気がします。
(3)カッシ―ワは楽器の蛇腹を押したり引いたりして演奏しますが、その動画を見ると蛇腹の押し引きの切り返しのタイミングは、バンドネオンよりは、コンサーティーナに近いです。
現代のバンドネオンの演奏者は、蛇腹を押すときは一瞬で押しつぶして空気を抜き、蛇腹を引っ張るときはゆっくり空気を吸い込みながら楽器を鳴らす、という動作を多用しますが、カッシーワの蛇腹の押し引きのリズムは、コンサーティーナに近いです。もっともバンドネオンでも、クロマティック式のような例外もありますが・・・・・・
カッシーワさんの演奏の動画
ただし、以下の2点から、カッシ―ワの楽器を100%コンサーティーナであると断定することもできません。
(4)カッシ―ワの楽器は、絵的にはともかく、演奏の音色を聞くと、音源はおそらくミュゼット・トーンのアコーディオンを使っています。コンサーティーナでもバンドネオンでもありません。
(5)カッシ―ワは普通のヒトとは違います。
人間は、バンドネオンを肩ひもなしで立ち弾きするのは困難ですが、カッシ―ワなら不可能ではないかもしれません。また、そもそも、あのゲームの世界の中の楽器の種類が現実の人間界の楽器と一致している保証はありません。
ということで、私は8割くらいの確率でカッシ―ワさんが弾くあの楽器はコンサーティーナであると思います。
【参考】
座奏で、カッシーワのテーマをコンサーティーナで弾くと、こんな感じになります。
大型のコンサーティーナの立ち弾きの一例です。
この楽器はバンドネオンではなく、コンサーティーナです。お間違いなく!!
大きくて重いので、肩からベルトで吊り下げてますね。
え? 「アコーディオンだろうと、コンサーティーナだろうと、どうでもイイじゃないか。うるさいことを言うな!」ですって?
はい、たしかに、おっしゃるとおりでございます。
楽器分類学上は、コンサーティーナもアコーディオンも「アコーディオン属」です。
でも・・・・・・ご想像できますか? ビオラ奏者が自分の楽器を「バイオリン」と呼ばれた時の無念さを。
バンドネオン奏者が自分の楽器を「アコーディオン」と呼ばれた時の悔しさを。
ギター奏者が自分の楽器を「リュート」と呼ばれた時の戸惑いを。
ビオラはバイオリン属の楽器、バンドネオンはアコーディオン属の楽器、ギターはリュート属の楽器です。
でも、楽器を弾く人間にとって、ビオラはバイオリンではないし、バンドネオンはアコーディオンではないし、ギターはリュートではないのです。
特に、コンサーティーナのように日本では知名度が極端に低い楽器を弾く人間は、淋しい思いをしています。
せっかく、カッシーワさんがこの楽器を弾いてくれて、
「おお、日本でコンサーティーナの知名度が向上するチャンスが、やっと来たか♥」
と希望の光が見えたのも束の間、みすみす「アコーディオン」とか「バンドネオン」と間違えられると、絶望の闇に突き落とされてしまうのです。・・・・・・
すみません。愚痴りすぎました。
ええ、もういいんです。毎度のことなんです。
思い起こせば、昭和のテレビアニメ「ベルばら」の後半で「吟遊詩人」がコンサーティーナを弾いた時から、ずっとこうだったんです。
私だって、女優の柴咲コウさんと中谷美紀さんを間違えたり、藤井隆氏とマシュー南氏の区別に苦労した経験がございます。
そんなおっちょこちょいな私でも、さすがに、ケンコバと髭男爵を間違えたり、プリキュアとガルパンを取り違えたことはありませんが・・・・・・
いつかこの楽器の知名度が向上する日が来ることを信じて、筆を置きます。
駄文を最後までお読みくださり、ありがとうございました。m(_ _)m
追記 ゲーマーのあいだで「コンサーティーナ」の知名度が少しずつ向上しているのが実感できた「事件」がございました。嬉しいです。
しぐさ書「アコーディオン」は実はコンサーティーナ!? (ドラクエ10 スライムレース)
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